日系 Nikkey パートナーズ

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2018年は明治維新150周年、日本の海外移民も150周年です。

2018年は明治維新150周年ということで、政府は記念事業を計画するようです。「明治の日」を制定する動きもあるとか。

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既に鹿児島を中心として観光振興プロジェクトも開始されている様子。

また、この2018年は平成最後の年にもなることが議論されています。いろいろな意味で重要な年になりそうですが、実は日本の海外移住の歴史も150周年という区切りの年とも言えるんです。

日本人の海外移住は、明治維新(1868年)とともに始まったと言われています。当時、近代化とそれに伴う急激な社会変化に見舞われた日本は、農村部を中心に多くの余剰労働力を抱えており、都市部に移動する出稼ぎ労働者が溢れていました。そこに目を付けたのがアメリカ商人のユージン・バンリード。およそ150人の日本人労働者をハワイの砂糖プランテーションへ、そのほか40人をグアムへ送りました。この出稼ぎ労働者の一団が一般に「元年者」として近代日本最初の海外「移民」とされています。ただ、この「元年者」は政府の許可や旅券を受けることなく日本を出国したものの、渡航地で奴隷にも等しい取扱を受け、政府が救出に乗り出したという結果となっています。この失敗もあり、政府はこののちしばらく日本人の海外移住を許さない状況が続きました。ようやく海外移住が再開したのは明治16年。明治18年には、ハワイ政府と協定を結び本格的な移住が始まりました。いわゆる「官約移民」と言われるものです。

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『明治拾八年に於ける布哇砂糖耕地の情景』
Joseph Dwight Strong、1885年 wikipedia より

ということで、2018年の明治維新150年に関連させて、海外移住(移民)150周年としても盛り上げることができればいいですね。