日系 Nikkey パートナーズ

日系人、ボランティア、開発について、自分の勉強のためにも書いていきます。

経団連会長、人手不足への対応「日系人に日本で働いてもらう」

日経新聞に以下のような記事が出ていました。日本で働く外国人労働者の数が100万人を超え、更に不足している状況の中、定住者としての在留資格が取得できる日系人に再び期待しているということなのでしょう。

経団連榊原定征会長は10日午後の記者会見で、人手不足について「今後さらに深刻になる。いまの外国人労働者の規模では足りなくなる」と認識を示した。そのうえで「海外の労働力の活用を長期的に検討していく必要がある」と述べた。外国人労働者の活用の一例として「日系人に日本で働いてもらう」ことを挙げた。』

www.nikkei.com

 

確かに、日本での日系人の労働者は、ブラジルでの不況も影響し、リーマンショック以降、2016年は9年ぶりに増加に転じています。

www.jiji.com

 

日系人の人材派遣を行う会社は上記の時事通信の記事にも出ているアバンセ社他、たくさん存在していますが、今がビジネスチャンスととらえて新規参入を考えている企業もあるようです。

www.nikkeyshimbun.jp

 

また、日本維新の会日系4世入国容易化法案を提出するなど、政治的な動きも見られます。

ohatyuu.hatenablog.com

 

他方で、日系人を含む外国人労働者を、これまで単に安い労働者や、景気の調整弁として扱ってきた反省を踏まえ、これからは、外国人を日本の重要な人的資源としてみなし、しっかりとした受け入れ態勢を整えることが重要であるといえます。

ohatyuu.hatenablog.com

 

今回の経団連会長の発言は、短い記事なので全体的な文脈は不明ですが、旧来の考え方から脱していないように感じられるのが残念です。外国人労働者の確保は必須といわれる中、彼らが安定的に働き、かつ日本で生活してもらうための中期的な政策を打ち出してほしいところです。

 

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